TEACHER Interview 01 大窄 貴史さん

2020.1.10

保健問題を、

地域や学生とともに学び方から問い直す


教育学部准教授

大窄 貴史 さん

[おおさこ・たかし]
愛知県出身。2018年本校に赴任。学校保健学の中でも「喫煙や受動喫煙」に関する研究に力を入れている。また、レクリエーションを通して、健康増進のための地域活動に積極的に携わる。


きっかけは、自身の入院 


ーまず、体育の教師を志されたのはどうしてですか。

小・中学生の頃から教師になりたいという夢がありましたが、実はもともと保健体育科ではなく、社会科の教員を目指していました。
しかし大学受験を控えた高校3年の夏、所属していた陸上部の合宿中に急病で倒れ、そのまま入院してしまったんです。

ーそれは大変でしたね。

目指していた社会科教員免許が取得できる大学を受験しましたが、全て不合格で、運良く合格したのが、保健体育学科教員免許の取得できる大学でした。
そこで、親の後押しもあり、保健体育学科教員の道を目指すことにしたんです。

ーその経験が今につながっているんですね。

退院後に、私が入院中に生死をさまよっていたことを聞いたんです。その時に、改めて生きることや健康の大切さを実感しました。
そのため、大学に入ってからは、保健体育科教師を目指し、スポーツや勉強の努力を重ねました。

ー体育は得意だったんでしょうか。

高校生までは体育ができる方でしたが、全国レベルがそろう体育系大学専攻の中では普通の学生レベルでした。

ー確かに、スポーツができる学生が集まっていますよね。

そうなんです。でもその一方で、保健であればスタートラインはみな一緒であり、自分も勉強すれば強みにできるのではないかと気づき、大学2年生後期のゼミ選択では、学校保健学を専門とするゼミを選択したんです。

ーなるほど。

今、こうして子どもの健康問題を研究する立場にいますが、思い返せば、高校時代の入院や大学ゼミで学校保健学を選択したことがとても大きな転機だったと感じています。 


保健授業をもっと楽しく  


ー保健体育学科教員の現状についてはいかがですか。

体育が好きでも保健が苦手という教師や保健体育科教員を目指す学生が多いのが現状だと思います。


ーそういった保健への苦手意識はどのように克服するべきでしょうか。

私はもともと教育にも興味・関心があり、保健の学び方や授業方法をもっと工夫すれば、子どもが積極的に授業参加し、楽しくできるのではないかと考えています。
そこで、大学院の修士課程では、沖縄県の小学6年生を対象に自己発見、他者発見や協同することの大切さを学ぶ活動を取り入れた人間関係を取り入れたワークショップ型授業の効果等を研究テーマに論文をまとめました。

ーワークショップ型授業なら楽しみながら参加できますね。

現在の大学講義でも、ただ座って聞くだけではなく、受講生が主体となって取り組むワークショップ型授業も少しずつ取り入れています。


親として、教員として、

そして地域の一員として


ー先生の授業を受けている学生に伝えたいことは何でしょうか。

若いうちは健康が当たり前で、私の授業がすぐ役立つことはないかもしれません。しかし、これから学生が一人の大人として生きる上で、「自分自身の健康を大切にして欲しい」というのが一番伝えたいことです。

ーほかにも学生に望むことはありますか。

学生には、子を持った時は親、教師になった時は担任や教科担任、さらに地域の一員として、健康を保持増進する視点を持ち続けて欲しいと考えています。

ーそれがきっと学生たちの将来に繋がっていくんですね。

私がここで健康について学生と共に考えることで種をまき、学生がその種を持って全国に飛び立ち、次世代の子どもたちに更に、その種をまいてくれることを期待しています。


[グループワークの授業] 


4年生後期に教職実践演習講義で使っているワークシートの一部です。沖縄の小学生の活動として使ったものを使用しています。ある地域のある場面の写真を上半身部分だけを提示。下半身部分はグループで相談し、創造して絵を描きます。豊かな保健授業づくりを考える上で、有意義な活動の1つです。



ー岐阜への想いー

前々任校の大学で地域活動を体験する中で、レクリエーションの豊かさや人間関係をづくりを含めた強みに出会ってから興味を持つようになりました。
レクリエーション・インストラクター等の資格を岐阜県で取得したことが、岐阜に着任するご縁につながっているとも感じています。
2020年には岐阜県でねんりんピック(第33回全国健康福祉祭)が開催されます。これを契機に、心身の健康増進の寄与するために地域貢献できないかと頑張っているところです。 


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