FC岐阜と岐阜聖徳学園大学で力をあわせていることとは?

2020.1.10

〜スポーツを通して、
 岐阜の子どもたちの成長を考える〜

「地域に開かれた大学」を目指して、地域連携を行っている岐阜聖徳学園大学では、同じく地域貢献を行っているFC岐阜と力をあわせて「岐阜」を盛り上げるべく、連携しています。

今回は岐阜聖徳学園大学サッカー部の監督兼FC岐阜クラブアンバサダーの難波宏明さん、サッカー部部長の江原帝斗さん、FC岐阜地域振興グループリーダーの林幹広さんが地域連携について語る座談会を行いました。


[ 座談会参加者 ]

(写真左から)


林 幹広 Mikihiro HAYASHI

FC岐阜地域振興グループリーダー  岐阜県出身。関西の大学に進学し、広報として名古屋グランパスに就職。2008年より「FC岐阜」に転職し、岐阜へUターン。現在、FC岐阜の地域貢献活動とファンづくりに力を入れている。

難波 宏明 Hiroaki NANBA

サッカー部監督 FC岐阜クラブアンバサダー  岡山県出身。2014年よりFC岐阜に入団し選手として活躍。2018年に現役を引退。2019年4月より監督兼クラブアンバサダーに就任。家族とともに岐阜の地を気に入り、サッカーの普及に尽力している。

江原 帝斗 Teito EHARA

サッカー部部長(教育学部3年)  愛知県出身。教員を目指して本学へ進学。サッカー部での活動を通して、色んな方々に出会うことができ、日々成長を感じて充実した学生生活を送っている。


監督就任によって著しい成長を遂げているサッカー部


 難波さんがFC岐阜から岐阜聖徳学園大学のサッカー部監督に就任して、変化はありましたか?

江原 今までサッカー部には監督がいなかったので、僕がメニューや戦術面を考えていたのですが、プレイヤーだとやっぱり限界があり、行き詰まっていました。そんな時に就任していただきましたが、監督という存在は大きくて、チームとしても成長を感じています。


難波 リーグ戦で他校に行った時に「聖徳、強くなったね」って言われたよね。それは私の教え方がいいわけではなく、江原くんたちが素直に聞いてくれて、ひたむきにプレイしてくれるから、短期間で上達して強くなれていると思うんですよ。なにより賢い!私の言っていることをすごく理解してくれているように感じています。

 サッカーは、最善の判断をしていくための基礎学力が絶対に必要です。聖徳のみなさんは基礎学力がしっかりしているので、伸びるスピードが早いんでしょうね。江原くんが学生コーチとしてやってきたこともすごく活きていると思います。やらされているのではなく、自分で考えて練習することができて、難波さんの教えも吸収できるので、すごく伸びていくと思います。

江原 ありがとうございます。頑張ります!


サッカーを通して地域貢献に取り組むFC岐阜との連携


難波 林さんはなぜ、FC岐阜で広報をされているんですか?

 私は岐阜出身で、関西の大学を卒業して名古屋グランパスでの広報として働いていたんですが、もともと地元の岐阜の大学で体育の教員になりたかったこともあって、FC岐阜の存在は知っていたので転職したんです。実際にFC岐阜に入ってみた感想は、施設が揃っているなぁという印象でした。

難波 FC岐阜は地域貢献に積極的に取り組んでいますよね。

 FC岐阜では地域貢献活動として、地域の人に密着して取り組んでいくことを大切にしながら、幼稚園や小学校で水泳教室やかけっこ教室を開いたり、老人ホームやデイケア施設で体操教室を行ったりと、スポーツにまつわる様々な活動をしており、昨年はそういった教室などを661回開催しました。

江原 それはすごいですね!

 年間70カ所の老人ホームをまわっています。アスレチックスタッフとボールを使って運動するんですが、「80年ぶりにボールに触った」という方がいらっしゃって。衝撃的でした。とても喜んでいただけて嬉しかったですね。そのほかにも、地域イベントに出店すると街の方から声をかけてもらえることも多く、地域との交流が深まっています。


 そして、岐阜聖徳学園大学さんは「地域に密着した大学、開かれた大学」を目指して力を入れているということをお聞きし、これは我々の得意としているところと同じですから、一緒に活動して取り組んだ方がいいとの思いから、連携協定に繋がりました。

難波 なるほど。

林 さらにFC岐阜の選手であった難波さんが、FC岐阜のアンバサダーとして活躍されている中で、こちらの大学のサッカー部監督にも就任されたので、今後はFC岐阜と岐阜聖徳学園大学さんとで人材交流も行えるのではないかと思っています。

難波 ぜひぜひ!私はFC岐阜とともに、地域のみなさんと岐阜のサッカーを盛り上げていきたいと思っています。

林 何か具体的な展望はありますか。

難波 まずは、我々サッカー部が精力的に活動しているということ。そして、本学のグラウンドを地域のジュニアクラブに使っていただき、部員がアルバイトとして指導に携わらせてもらうことで、地域との交流を図っています。そうすることで、子どもたちに本学を知ってもらい、応援してもらえる関係になれたら素敵だなと思っています。さらに、その子どもたちが大きくなって本学へ進学してもらえることを目指して、活動しています。

江原 そうなったら嬉しいですね。

難波 ゆくゆくは部員の中から、FC岐阜へ入団できるようになったり、FC岐阜のユースでプロに進めなかった子どもたちが、本学で成長してFC岐阜へ入団するという仕組みができれば、サッカーを通した地域連携・地域貢献になるのではと考えています。


地域連携をシステム化し、構築していくことが大切


難波 林さんはFC岐阜と本学との連携協定のねらいはどういったところにあると思いますか。

林 まずは、学生さんにFC岐阜の試合に来場してほしいということです。今までも大学へお邪魔してプロモーション動画を撮影させていただいたり、スタジアムでよさこいサークル「柳」の演舞を披露していただいたことがあります。

難波 なるほど。

林 これからも人材交流はもちろんのこと、附属学校で開催しているFC岐阜のサッカースクールで周辺地域の小学生たちへの指導を行うとともに、大学との公開講座では、親子サッカー教室、親子体幹トレーニング教室、かけっこ教室などを実施して、地域の子どもが親子で参加していただく地域貢献活動を行っていきたいと思っています。

江原 素晴らしいですね。

 FC岐阜としては大学を通して、地域の方々を募集していただけること、地域の方々にとっては大学で講座を受講できること、大学にとっては施設や場所を認知してもらえることと、三者にとって良い関係ができているのではないかと思っています。また今後、難波さんが監督ということもあり、サッカー部のサポートや試合会場でマネジメントの経験を積んでもらうこともやっていきたいと思っています。

難波 それもいいですね。私は岐阜のサッカー熱、サッカーレベルを上げたいという想いが根本にあります。まず岐阜県のトップである「FC岐阜」が強くないと子どもたちは入団してくれないので、強くしたいと思ってアンバサダーを引き受けました。


 ありがとうございます。

難波 そしてFC岐阜がもっと強くなったときに、入団できる人材を育成するための監督業をするという、2つの仕事をさせていただいています。その中で私に何ができるのかを考えたところ、結んでいる地域連携をシステム化し構築することが必要だと思いました。

 確かにそうですね。

難波 現在は県外に質の高いサッカーを求めて進学する子どもが多く、必要な人材が流出しています。Jリーグの規定で、3年以内にジュニアユース世代からトップチームに上げないといけないというルールがあるのですが、今はそれに該当する選手がいないんです。とにかくこれを食い止めて、本学で育てたいと思っています。「本学を経て、FC岐阜に入団する」そんな循環を構築していきたいと考えています。

 そのとおりです。ユースからはトップチームに一人上がれるかどうかで、その選手以外は大学に進学することが多いのですが、もしかしたら県内の大学に進学し、トップチームに帰ってくるという可能性も残っています。そうでなくても、たとえば教員になってもらえたら、スポーツの大切さ、楽しさを岐阜の子どもたちに伝えてもらえますし、さらに難波さんの質の高い教育が教え子に広がり、いい教育の循環ができますよね。

江原 僕たち部員も頑張ります!

難波 いいですね。ぜひ、力をあわせていきましょう!



[羽島キャンパス附属学校グラウンドにて開催の公開講座の様子]


かけっこ教室


全てのスポーツに通じる運動能力は走ることから!
いろいろなスポーツに役に立つ「速く走るコツ」を専門スタッフがトレーニング。「もっと速く走りたい」「正しいフォームを学びたい」と考えている子どもたち集まれ!


FC岐阜親子ふれあいサッカー教室


FC岐阜のサッカースクールコーチが、親子でボールを使った遊びやミニゲームを行い、サッカーが初めてという子どもたちでも楽しくボールを蹴ることができる。

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